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Apple Vision Pro デモ体験 購入の価値あり?

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Apple Vision Proが日本でもついに発売開始となりました。

筆者も気になっている製品なので、早速Apple Storeでデモ体験を予約して実際に感じたことを記載していきます。

Vision Proの機能や用途などは多方面でレビューが出ているので、ここでは割愛し実際の使い勝手や感じたことを素直に記載していきたいと思います。

VisionProは買うに値するのか

先に結論から言うと今現在(2024年6月30日)では、価格やVisionOSの性能などを勘案しても、買う価値は筆者にはありません。
何をしたいかというところになりますが、明確にこれをするため!といったことがない限り、約60万円もする機器を買うには値しないでしょう。

VRなどを体験、感じたいのであればMeta Quest3で十分に満足できると筆者は考えます。

筆者で価値を感じる部分は以下の点でした。

・空間ビデオ
・MacBookなどの画面を空間内に表示して利用
・Disney+やYoutube、Amazon PrimeVideoのコンテンツ視聴

デモでは空間ビデオしか体験することができませんでした。YoutubeはアプリがなくSafariからの視聴になるので、Meta Quest3にまだ一歩及ばすですね。

この体験ができないこともまだ購入価値が見出せないと感じた部分になります。

入力デバイスの考え方

VisionProの入力デバイスは「eye tracking」「手を使ったジェスチャー」この2点のみとなっています。
初期設定でまずはeye trackingの設定を行います。
下記のような画像が表示され、丸で示されたところに目線を持っていきタップします。

こちらの設定が完了すれば、eye trackingが利用できるようになります。

eye trackingは下記の画像の通り、内部にあるカメラなどを使い視線誘導を確認して実現しています。

このあたりの技術的なお話はWWDC2023で説明されていました。

Meta Quest3はコントローラと手のジェスチャーで入力できるようになっていますが、アプリによっては手のジェスチャーには対応しておらず、コントローラーのみとなります。

スマートな形と考えられたので、このような仕組みとなっているのでしょう。

目の疾患がある方は注意しましょう

さて、今回のApple Vision Proの目玉でもある「eye tracking」において、筆者がデモ体験で感じたことですが、うまくカーソルが選択できず、カーソルが上下にブレたりしました。

これはX(旧Twitter)でも投稿していますが、筆者が軽度の「緑内障」のため、eye trackingがうまく動かないことだと考えられます。

緑内障は非常にゆっくり進行する病気なのですが、だんだん視野が狭くなり、最終的に失明になると言われています。

ただ、この進行は遅らせることはできるものの完治する方法が現在の医療ではありません。

緑内障の特徴としては、視野の一部分が見えにくくなってくるのですが、目は左目と右目両方で見えないところをカバーしようとします。

また、脳でも見えない部分をカバーする動きをするので、例えば左目で見えていないところは右目と脳で補完して見えてるようになります。

実際は左目は見えてないのですが、こういった補完の働きを本人は見えていると思ってしまい緑内障が進行していることを気づかない要素となっています。

つまり、eye trackingは両眼の動きを見てカーソルを動かすのですが、左目と右目で動きが異なるのでカーソルがブレてしまう事象が出てしまうと考えられます。

このため、筆者はデモ体験した際にeye trackingが正常に動作せず、非常にストレスが溜まってしまいました。
デモ対応したAppleのスタッフの方も、eye trackingでこのような事象が出たのは初めてで、今までの方はみなさん問題なくカーソル移動ができていたそうです。
その場では緑内障が原因とわからなかったので、気づけませんでした。2回調整しても同じ結果だったので、これはどうすることもできない事象なのでしょう。

Meta Quest3との大きな差

筆者はMeta Quest3を所持していますが、Vision Proとの大きな差は「圧倒的な画像の鮮やかさ、解像度の高さ」になります。

また、パススルーの画像も解像度が高く通常の目で見ている状況に近い状態だなと感じました。
リフレッシュレートの関係はあるので、そこは違和感はありますが・・・

それ以外では今のところ、大きな差は感じることができませんでした。

正直価格面だけで考えたら、実現できることもそこまで大きく違いはないので、Meta Quest3で十分だと思います。

空間コンピューティングを体験するには

現段階ではMeta Quest3で十分体験することができます。

価格も256GBモデルで8万円以下で購入することができますので、Vision Proに比べるとかなり安いと思います。
また、Vision Proでしか体験できないと思っていた空間ビデオの視聴もMeta Quest3でもアップデートで対応できる形になり、体験可能です。

筆者も自宅でMeta Quest3でiPhone15 Pro MAXで撮影した空間ビデオを閲覧しましたが、正直Vision Proより表示される面は小さいですが、十分だなと感じました。

動画に奥行きが生まれて、あの頃、そこにいた体験を感じることができて感動でしたね。

先行してたこともあり、Meta Quest3はアプリも充実しているので、Vision Proを検討されている方はMeta Quest3も考慮いただいて良いかなと思います。

Vision Proは今後の新しいインターフェイスになるのか

まだまだこれからになるとは思いますが、確実に空間コンピューティングの時代は来るなと感じています。

今のPCとは異なり、空間に様々な情報を提供し、また自宅にいながら360度で情報を見ることができるのは画期的なシステムでしょう。

例えば、こういった活用が増えると思います。

 ・アーティストのライブ配信(180度空間)
 ・賃貸マンションなどの実際の物件に行かなくても内覧可能
 ・家具や電化製品を空間に設置して実際の大きさや奥行きなどを確認
 ・空間ビデオの活用で通信販売の多様化?

などなど、いろいろ活用方法は出てきそうですね。

買いたい人は今買うのもあり!

お金に余裕がある方やガジェットに興味がある方は購入するのもアリですが、まだまだ時期尚早でしょう。

VisionOS2になれば、かなりの機能が入ってきますが、アプリの充実度によっても価値は変わってくると思います。
これからいろいろな国で展開されると思いますので、期待していきたいと思います。