アップルが定義するダイナミックヘッドトラッキング機能ですが、自分の備忘録としてこちらに残しておきます。
最初言葉聞いた時に、全く意味が理解できなかった状態でした。
- 空間オーディオ
- ダイナミックヘッドトラッキング
- DolbyAtoms
- ロスレス(Apple Lossless Audio Codec)
これらの用語の意味を理解すると「なるほど」と理解を深めることができる。
空間オーディオ
さて、空間オーディオを聞いた時に、自分が最初に思ったのはSONYの360度 Realty Audioだったんですが、
アップルは少し異なるようです。
アップルが定義している空間オーディオはSONYと同じような聴こえ方と思ったのですが、どうやら技術的に違うようです。
アップルでは、使用できるのは「AirPodsPro」「AirPodsMAX」の2機種のみ
さらに再生用端末も限られている、主にiPhone、iPadを想定しており、iMacは現状できない。
実現方法は3軸ジャイロと空間オーディオアルゴリズムによりできているようです。
(ITmediaのソースより)
ダイナミック・ヘッド・トラッキング
これは自分も最初AppleMusicならどんなものでもそうなると思ってたんですが、
現在(2021年8月26日)可能なのは
AppleTVの「DolbyAtoms」対応かAppleMusicのミュージック動画のみです。
それ以外は対応していません。
そしてダイナミック・ヘッド・トラッキングとは空間オーディオとDolbyAtomsの両方の技術を使い、
再生機器から(この場合iPhoneもしくはiPad)どの位置にいても聴こえてくるという
画期的な臨場感を味わえるものです。
例えば頭を右にずらして見ると、音が再生機に近い左側から聴こえるというもの。
初めてこれを聴いた時にはびっくりでした。
いわゆるライブに近い臨場感を味わえるのと、ステレオ再生を超えたものになってます。
確かに3軸ジャイロを使ってるので、技術的には可能なんでしょうけど、
360度から音楽が聴こえるというのは画期的だと思います。
また後ろからも音が聴こえるので、普段何気なく聴いてる音が後ろから聴こえるので、
低音やバスが心地よく聴こえるのは素直に凄いと思いました。
DolbyAtoms
Dolby社のシステムなんですが、簡単にいうとサラウンドを実現するためのものだと考えてもらえればOK。
そもそも音楽はステレオ再生が当たり前なんですが、サラウンド再生しようとすると複数のスピーカーが必要となります。
いわゆる5.1ch 7.1chのシステムですね。
これをサラウンドとして、実現するための技術と思って貰えばOKかと思います。
ロスレス(Apple Lossless Audio Codec)
ロスレスとは、言葉通りで音源データの欠損がないってことですね。
MP3などは非可逆圧縮と呼ばれて、容量を小さくする代わりに音楽データが欠損し、元の音源データに戻すことができません
(欠損してるから当たり前なんですけどね)
ロスレスっていいじゃん!となりますが、問題点は3つ!
・容量が大きく、ストリーミングすると大量にデータ消費してしまう
・ロスレス再生用の機器が必要(基本は有線のイヤホン、Bluetoothでも可能だが有線には勝てない)
・アップルでは無線(Bluetooth)でロスレス再生は今のところ不可能
(裏技的にはAndroid端末にAppleMusicをインストールしてSONYのヘッドホン使えば可能)
とまぁこんな感じでいろんな技術でアップルは音楽業界として君臨しなければならないのですが、
なかなかに難しい問題を抱えています。
・著作権
・ライバルとの差別化
・アップル製品による親和性
意外と音楽業界はライバルとの差別化が難しく、似たようなサービスで消費者は複数のサブスクに入らない傾向にあります。
そこを打開するのが難しいんですよね。
つまり、どっかで曲を購入したり、サブスクのプレイリストが出来上がってたら、
引っ越しをしないので、ユーザ獲得が難しいわけです。
さらにアップル製品は親和性が高いのが売りなのですが、こと、音楽再生に関しては遅れを取ってることがいくつかあります。
まずヘッドホンについては、AirPodsMAXが販売されましたが、無線ではロスレスが再生できないのがネックとなってます。
価格的にはSONYのヘッドホンより高いにもかかわらずです。
これはiPhoneやiPadが無線でのロスレスをサポートできないからです。
意外と各セクションで連携が取れていないのが分かると思います。
また、AirPlayもAACでしか音楽データを飛ばすことができないので、ロスレス再生できない仕様となっています。
今後はiOSのアップデートで改善されていくとは思いますが、まだまだ他のオーディオ機器に勝てないんですよね。
音楽の世界は非常に難しい問題が多いです。
少し闇な部分も見えたかもしれないですね。