充電プロバイダーのPowerX社から新しい料金プランが発表されました。
果たしてお得なのか読み解いていきたいと思います。
PowerX First
PowerX社は今回会員制の料金プランを発表しました。
新プランは2024年11月18日よりスタートします。
内容の詳細は下記ページとなりますが、本ブログでは詳細に見ていきたいと思います。
特徴
一番大きな特徴としては、会員制となり月額費か年額費を支払うことにより一般会員と料金と予約などを差別化したこととなります。
これは非常に考えられたサービスだなぁと発表時に思いました。
具体的には以下のような形で差別化されています。
会員 | 非会員(一般) | |
会費 | 月額:1,050円 年額:10,800円 (年月を月払い換算だと900円) | なし |
充電料金 1kWhあたり 従量課金 | Economy:45円 Regular:50円 Premium:55円 | Economy:65円 Regular:70円 Premium:70円 |
予約 | 3日前から | 不可 |
利用時間 | 最大75分 | 30分 |
料金も従量課金制のため、電気自動車の容量に関係なく充電した分だけ課金されるため納得感がありますね。
個人的には利用時間の差は大きいと思っていまして、会員の方は最大75分利用できるのも大きなポイントだと思いました。
電池容量が大きい電気自動車であれば使い切った状態の場合、30分では十分とは言えないので、これは嬉しいポイントです。
電気自動車オーナーに考えられたプラン
先ほども述べていますが、電気自動車オーナー目線で作られた料金プランだと強く感じました。
e-MobilityPowerは旧来の状況のため、このようなプランはすぐに移行できないのが現状ですから、後から参入した充電プロバイダーの強みだと思います。
(特に従量課金制にする場合は、電気検針メーターを取り付ける必要があります。古い充電器は検針メーターがありません)
良い点としては以下の部分となります。
・月額会員制による優遇
・最大75分間の充電
・予約を3日前から取得可能
充電料金は最悪同じでも上記3点は非常に魅力的に思えました。
個人的に追加頂きたいと思ったのは各充電器の稼働率を開示されるとなお良いかなと思います。というのも実際予約が取りにくい充電スポットだとして稼働率が高ければ納得できますが、予約だけしておいても実際は充電されていないことが多いと分かればユーザーはそこの利用も避けれますし、PowerX社から該当ユーザーに対して何かしらペナルティを課すこともできるのではないでしょうか。
充電の一番迷惑なのは充電できないこと!これに尽きます。予約が無駄な理由で埋まっている場合、解放もされないわけですからこういった措置は今後とって頂きたいとユーザーとしては切に思います。
また、ガソリン車がいたら排除できる仕組みがあるとなおいいかもしれませんね。
今後は会員制プランは増えるのか?
これは表裏一体と言えそうです。
会員制にするからにはある程度の充電ネットワークがあり魅力的なものがないとユーザーは加入しないと思いますし、充電プロバイダーも会員費ありきのネットワークを構築すると採算の考え方にも影響が出るでしょう。
特に会員制ビジネスは損益分界点がはっきり出てくるので、ユーザー数が達成できず儲けが出ないとなると最悪撤退ということもあります。
そのため、資金がある程度あり規模が求められます。
日本ではまだまだ電気自動車は普及しているとは言えない現状でどこまでできるか難しいでしょう。
FLASH充電器を展開するテンフィールズファクトリー株式会社はNACSも展開してテスラユーザーを取り込んでいる点は非常に評価できますし、素晴らしい攻め方だと思います。
テスラオーナーはスーパーチャージャーをメインとして使っていますので、CHAdeMOを使用とすると変換アダプターの影響で50kWまでしか出力が出ないのが悩みのタネだったわけで、これをNACS対応にし解決したことは大きな前進です。
出力も240kW対応とV3スーパーチャージャーと遜色ないことも素晴らしいです。
これから電気自動車はたくさんの種類が出てくるでしょう。果たしてユーザーはどういった充電プロバイダーを選択するのでしょうね。
本当に面白い展開になってきて、電気自動車オーナーとしては楽しい時代に生まれてよかったと思っています。