昨日、INSTERの先行試乗会へ参加してまいりました。
当日は全色のINSTERが勢揃いしてなかなか圧巻でした!
こちらのレポートをまとめていきたいと思います。
試乗会の場所
今回の試乗会はお台場近くにある駐車場でした。
こちらで実施なのですが、INSTERはまだ型式認定を受けていないため公道を走ることができません。
そのため、私有地での試乗となっています。コースは直線で走れるところと擬似的に駐車場を作成して停車できる体験ができました。
INSTER集合
本日用意されたINSTERは全てLoungeグレードでした。
完全な日本仕様とは言えませんが、プロトタイプでこれだけ用意頂いたところにもヒョンデの意気込みを感じられます。
試乗開始
簡単な説明を受けてからスタッフの方と一緒に乗車します。
一通り説明を受けて早速INSTERを運転です!
出だしは滑らかでアクセルからのレスポンスも非常に良いです。
日産サクラより最大トルクは低いものの、おそらくタイヤサイズが大きいからなのかサクラよりスムーズに感じました。
直線の加速
今回短い距離となりますが、ベタ踏みでの直線加速を体験しましたが、これは申し分なくGを感じるぐらいパワフルでした。
気になる点としては、パワーは問題ないものの、踏んだ時の進み具合による感覚は少しズレがあるように思いました。
これだけ踏まえば、これだけ加速するという感覚があると思いますが、思ったより進まないなぁという部分がありました。
今後も乗り味は仕上げていくとは思いますが、どうなるか楽しみですね。
曲がる、止まるの制動
これは非常によくできていました。
特にi-Pedalという機構が回生ブレーキを最大にすると有効になるのですが、アクセルワークだけで加速と減速ができるようになります。最終的にアクセルから足を離すと止まる形になります。
日産のe-Pedal(リーフにある機構)と同じですが、止まり方は滑らかでした。個人的にはこちらは扱いやすい印象でしたし運転が楽になりそうなイメージでした。
ハンドルがかなり太いため、レーシングカーに近いものがありますが、これはグリップ力がよく曲がる際にもハンドルとの応答がよかったです。
曲がる際のモニター表示も安全性が高まりいい点だなと思いました。
駐車に関して
アラウンドビューが非常に見やすい形になっており、画質もよかったです。
またINSTERは前方に給電ポートがあり、前面駐車のシーンが多いと思いますので、このような機能はいいと思います。
機能が充実して嬉しくなることが多いので、お出かけしたくなりますね。
今回駐車を体験しましたが、小回りがよくきくので運転しやすくノーズが短いのでぶつかる心配が少なかったですね。
簡単に駐車できてよかったです。
後部座席
スペースは十分と言えますし、窮屈にも感じない作りとなっていました。
サスペンションに関しても硬すぎず、凸凹のいなし方もうまくできておりそれなりの長距離でも疲れ具合は出なさそうに感じました。
サクラは結構硬めなので、突き上げがキツく感じますが、INSTERはそれを感じない作りでうまいなーと思いました。
充電性能
まだ完全に公表されているわけではありませんが、充電性能もヒョンデジャパンの方に確認しました。
INSTERの急速充電は以下に対応しているそうです。
・400Vシステムに対応
・最大200Aまで許容
・バッテリーの温調機能あり
(ただし、ユーザー側でヒーターを入れるなどはできない)
このように最大で80kWまで対応できるようです。90kW級の充電器で性能を発揮できると思いますので、日産リーフ e+(60kWモデル)と同等と考えて良いと思います。
日産リーフの40kWモデルは50kWまでしか許容していないので、INSTERの方が性能は上と言えそうです。
V2Xについて
基本的なV2Xに対応しているそうです。(V2L、V2H)
IONIQ5の時は800Vシステムの影響でニチコンのV2H機器と相性問題が出ていましたが、INSTERはこちらの相性問題をクリアしているそうで、問題なく使えるとのことでした。
体験を終わって
シートアレンジの説明も受けて、他社にないINSTERの魅力を教えてもらいましたが、Loungeグレードであればほぼ必要な機能は揃っていますし満足度が高いと感じました。
車の性能も問題なく、運転は問題ないと言えるでしょうか。
価格に対しての満足度は非常に高いと思います。
気になる点
今回の気になる点を挙げるとすれば以下となりました。
・窓ガラスが薄い
静粛性は高いとは思いますが、ガラスが薄いように感じました。(雨の日が気になる?)
・カップホルダーが少ない
(中央に2つありますが、それ以外はありませんでした)
・充電ポートが下にあるので、重たい充電ガンだとさし辛い
・後部の収納が少ない
(長尺ものやキャリケースのようなものは収納がしんどいのと、2Lのペットボトルケースが何とか入りますが、数多くは入らなさそう)
そこまで致命的ではありませんが、収納が思ったより少ないので、ここは気になる点になりそうですね。
ヒョンデの戦略
この価格帯でこれだけの性能と機能が揃っているため、初めての電気自動車にはいいパッケージの車だなと改めて感じました。
筆者も日産リーフからなら乗り換えを検討していたと思います。
ヒョンデとしてもINSTERで車メーカーとして認知してもらいたいと考えているので、このような戦略的価格なのだと思います。
特に日本では韓国自動車はブランド力がまだ低く、このような手を打たないと売れないという裏返しなのでしょう。
300台限定の先行キャンペーンも他国では展開していないそうで、かなり日本は手厚いサポートとなっています。
これから車を購入することを検討されている方はヒョンデも悪くないのではないでしょうか。